山のはの此れから

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活用されていない資源の新しい使いかたを考えるプロジェクト
「山のはの此れから」

2024年2月よりスタートした、活用されていない資源の新しい使いかたを考えるプロジェクト「山のはの此れから(やまのはのこれから)」。私たちの活動に身近な家具の端材をはじめ、育林の過程で山から伐り出される木々など、事業活動で生まれる未利用の材料を活用し、そこから新たにはじまる循環のしくみを考えていくプロジェクトです。

まずはその第一歩として、私たち自身の資源循環のしくみを考え、grafのものづくりのシンボルである家具の材料、木材をつかいきることで生まれるプロダクトをご提案。材料のもつ色やかたちなどを大切にしながら行なう材料起点のものづくりを実践してできた、一つ一つ表情の異なるプロダクトをつくりました。家具を製作する過程でのこった材料を活用するため、製作する家具によって材料のかたちや色、また、つくれる個数も異なります。材料の一部は家具となり、その一方はお手元に届くプロダクトになるというプロセスも想像していただきながら、プロダクトとのその時々の出会いを楽しみにしていただきたいと思っています。
また同時に、他の事業者さまとの取り組み事例として、和歌山で約100年にわたり山を守り継いでこられた東濱植林(株)さまと一緒につくらせていただいたディフューザーも発表します。東濱植林さまの森から伐り出された木材をつかい、grafがデザイン・製造したディフューザーに東濱植林さまがつくられた精油を組み合わせました。

このプロジェクトをきっかけに、私たち自身の資源循環について改めて考えるのはもちろんのこと、他の事業者さまとの取り組みの輪を広げていき、都市部の生活と地域の資源、生産の場との距離を縮めて、これからの新たな関係を模索し心地よい文化として循環させられることを目指していきます。

ネーミング

古くからある日本の言葉に「山の端」、「山際」というものがあります。空と山の境界というひとつの事柄を、山から捉えると「山の端」、一方で空から捉えると「山際」と表現し、視点によってかわる情景をそれぞれ大切にした素敵な言葉です。

私たちの家具づくりでは、同じ材料から家具になるかたちと、ならないかたちが同時にうまれます。それらをどちらも大切にする自分たちの姿勢が重なり、プロジェクトを「山のはの此れから」と名付けました。

このプロジェクトでは、家具づくりだけではなく、さまざまな活動にある「山のは」のこれからを考え、材料を起点にはじまる新たな循環のしくみをみなさんと実践していこうと考えています。

grafの循環のしくみ

ものをつくることを背景に25年間活動してきたgrafは、家具づくりからはじまる循環のしくみを考えました。私たちの活動を象徴する家具づくりを起点に、その過程で生まれる端材はかたちを変えて新しいプロダクトになり、そこからさらに生まれる小さな端材は環境に優しい炭と電気に。材料を適材適所に活用し、最後まで使いきる。ものづくりを大切にしてきた私たちが考えるこの小さな循環のしくみを、まずは自分たちのプロジェクトとして、やがては大きな社会のムーブメントとなることを願って育てていきたいと考えています。

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