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「日本工芸産地博覧会大阪2021」開催

史上初となる全国50を超える工芸産地が集う体験型イベント「日本工芸産地博覧会大阪2021(にほんこうげいさんちはくらんかい)」が開催となります。grafは総合ディレクション(クリエイティブディレクション・会場構成・アートディレクション・企画)を担当いたしました。

日々の暮らしを支える汁椀や箸、眼鏡、ジーンズ…人の手によってつくられる工芸の数々は、全国約300の工芸産地で生み出されています。体験型イベント「日本工芸産地博覧会」は、この工芸産地から、北は北海道、南は沖縄まで50を超えるつくり手が一堂に会し、一つの大きな産地をつくり上げる、史上初のイベントです。
コンセプトは「日本の工芸が、今を生きる姿を見よ。ここでの体験が全て、未来の産地をつくる」。普段は産地に行かないと見られない・体験できないものづくりの様子を特別に開放し、職人に学ぶワークショップや実演・物販、産地に根付いたフードマルシェ、工芸を学ぶカンファレンスなど、圧倒的な数の工芸体験をご用意しています。職人の技を見て、話を聞き、工芸の面白さに触れ、いつか実際の産地に足を運びたくなること目指して。かつて万博が開催された大阪の地で、日本の未来における文化の礎となることを願い開催いたします。

日程 : 2021年11月26日(金) 、27日(土)、28日(日)
場所 : 大阪万博記念公園(大阪府吹田市千里万博公園1-1)
入場料 : 無料
内容 : 日本全国の工芸品の展示・販売、ワークショップ・マルシェイベントの開催、カンファレンスイベントの開催
出店 : 工芸メーカー53社、フードマルシェ約10店

WEBサイト : https://kougei-sunchi.or.jp/expo/
Instagram @kougei_sunchi
Twitter @kougeisunchi
Facebook @kougeisunchi


ディレクションコンセプトについて

万博記念公園のお祭り広場という歴史的な場所で、工芸が生まれる産地の風景を表現し、そして日本の工芸を取り巻くミクロなものからマクロなものまで、様々な解像度で体験して欲しい、”工芸を体験し未来へつなげる”という大きな連帯感が生まれる場所をつくりたい、そんな思いで「パースペクティブ/perspective」というキーワードをコンセプトに掲げ、grafが総合ディレクションを行いました。

会場構成について
お客さまを迎える竹製のゲートや、手ぬぐいの製作工程に見られた、風に棚引く「伊達干し」がオリジナルで出現。大きなサークルを描くメインの工芸ブースでは、ぐるりと囲む出展ブランドのさまざまなワークショップがみなさまの目を奪うことでしょう。そして会場にグリット状に散りばめられたフラッグは、新しい工芸の体験を心湧き立つものにしていきます。

グラフィックについて
キーグラフィックのもとになっているのは日本工芸産地協会のシンボルマーク。正円でできたシンボルマークを展開し、未来へなげる手綱として縄のグラフィックを生み出し、そのグラフィックを編み込むように奥行きをつけていきパターンを作りました。模様の中で生まれた花のようなモチーフを日本工芸産地博覧会のシンボルマークとして扱います。編み込みによる処理は残したまま、縄の配置順、並びを変えるだけで多様な柄が生成され、色々な媒体によって使い分けをしています。また模様の焦点を変えることで同一の模様でありながら、さまざまな展開も可能です。

クリエイティブディレクション: 服部滋樹(graf)
会場設計 : 竹之内佳司子(graf)、合田知代(graf)
アートディレクション・企画 : 村川晃一郎(graf)
デザイン : 赤井佑輔(paragram)
LPサイト制作 : 株式会社MRI ディレクション : 古澤佑介
デザイン : 中田由実子 (ottodesignlab.)
TEAMEXPO共創パートナー、TEAMEXPO共創チャレンジ



職人の技を見て、話を聞き、全ての工芸に触れる3日間
約10,000平方メートルの屋外スペースに、全国53の工芸産地が集います。目指したのは、産地のまるごと体験。竹工でできた入場ゲートをくぐると、「伊達干しやぐら」や「たたら吹き」のインスタレーションが出迎えます。さらにガラス、金属、石工、陶磁器、木工、漆、紙、繊維、皮革など多様な工芸産地が集結し、実際に製造現場を見学しているような臨場感ある実演やワークショップ、産地の風土に根付いたフードマルシェなどが出店予定です。

出店ブランド : かもしか道具店/Sghr 菅原工芸硝子/Hacoa/マルヒロ/玉川堂/能作/育陶園/HIDA/堀田カーペット /奥出雲前綿屋鐵泉堂/中川政七商店/ササキ工芸/OIGEN/注染手ぬぐい にじゆら/中村節朗石材/アルテマイスター/菊井鋏製作 所/ヤマチク/弘前こぎん研究所/指勘建具工芸/和ろうそくkobe松本商店/谷口眼鏡/高野竹工/中井産業/チエモク/増田桐箱 店/清原織物/すずも提灯/SOUKI/まくらのキタムラ/ISHIDASEIBOU/笠盛/鍋島虎仙窯 KOSEN/FLAT(髙田織物)/箸蔵まつ かん/和泉木綿/琉球びんがた普及伝承コンソーシアム/堺一文字光秀/HEP/幸 呼来Japan/乾レンズ/タケフナイフビレッジ/ 五十嵐製紙/漆琳堂/佐藤繊維/京都絞美京/CHROMES/絞り染め体験工房 角野晒染/京からかみ 丸二/京都川端商店/伝統みらい/京都 宮井/エコノレッグ

“Lives & Crafts” 工芸について考えるカンファレンス
工芸や文化について深く考えるきっかけを提供するカンファレンスを、万博記念公園の国立民族博物館内・みんぱくインテリジェントホール(講堂)にて開催します。
テーマは、“Lives&Crafts”。現在開催中のドバイ国際博覧会にて日本館クリエイティブアドバイザーを務める齋藤精一氏、ファッションブランドmatohuにて手仕事を見つめなおすメディア「手のひらの旅」を展開する堀畑裕之氏、関口真希子氏、宗教史学者であり日本文化の深耕を牽引する中沢新一氏をはじめ多数のゲストが登壇し工芸、産地、いのち、いとなみについて講演およびパネルディスカッションを行います。

開催の背景
1925年のパリ万博・日本館では工芸品が出品物の主役であり「工芸ブーム」として、ヨーロッパの文化・生活様式に大きな影響を与えました。また1970年に開催された大阪万博では会期後ほぼすべてのパビリオンが取り壊されるなか「太陽の塔」と「大阪日本民芸館」のみが唯一現存しています。一方、現在の工芸を取り巻く環境は変化し、産地出荷額は最盛期の1/6まで減少しています。かつての工芸ブームから約100年。日本の風土や素材と向き合い、人の手から生み出される工芸の力を改めて人々に伝えていきたい。100年前の万博を知る工芸が、日本文化のいまと未来を考え、次の100年につなぐ使命を果たしたいと考えています。私たちは本イベントによって、職人の技を見て、話を聞き、工芸の面白さに触れ、いつか実際の産地に足を運ぶ人々が増えることをゴールとしています。「日本工芸産地博覧会」が工芸および日本の未来にとって大切な一歩となることを目指し開催いたします。


主催 : 一般社団法人日本工芸産地協会
運営 : 日本工芸産地博覧会実行委員会
共催 : 万博記念公園マネジメント・パートナーズ
協賛 : 株式会社スマレジ、株式会社EBILAB
後援 : 公益社団法人2025年日本国際博覧会協会、独立行政法人中小企業基盤整備機構近畿本部
協力 : 株式会社JTB、国立民族学博物館、株式会社シティライフNEW、株式会社サウンドソニック